家族信託は子の負担を増やす?誰も教えてくれない財産管理の事実

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家族信託は子の負担を増やす?誰も教えてくれない財産管理の事実写真

2021.2.23

 
 
「家族信託したら子の負担が増えるのではないか」
「家族信託したとしても、子がしっかり管理できるか不安がある」
 
具体的に家族信託をやろうと考え出すと、財産のこと、子の負担のことなど、色々な心配事がでてきて、どれだけ財産管理に優れた制度だと理解していても、実行してよいのだろうかと躊躇してしまいますよね。心配事は尽きないかもしれません。
 
ただよく考えると、親が子に対して財産を託し子が親の財産を管理するのは、これまでにない“はじめてのこと”なので、躊躇してしまうのは当然のことです。
 
そこで本記事では、家族信託を検討している方によくある親側の心配事やお悩みとその解決策についてお答えします。
 
 
本記事のポイントは以下の通りです。
 

・家族信託をすると、親の財産管理という仕事が増えるので子の負担になる。
 
・子の負担軽減のために、財産管理方法を親から子へきちんと伝承していくこと、子がやることを整理し極力減らしていくことが大事。
 
・家族信託で財産が減ってしまう可能性も少なからずある。回避するために保持している資産の現状分析をし、財産価値向上のための環境を整備する必要がある。

 
 

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 家族信託の組成前によくある心配事

家 管理
 
1. 子の負担が増え、子の生活に影響してしまうのではないか
2. 託した財産が減ってしまうのではないか

 
これまで築き上げてきた大切な財産です。子から「大丈夫だよ」と言われて信用はしていても、この心配がなくなるとは言い切れません。
 
しかし、解決策を知っておくことでその心配を取り除くことができます。
 
それでは詳しくみていきましょう。
 

 ⒈ 子の負担が増え、子の生活に影響してしまうのではないか

 
はい、親の財産管理が追加されますので子は負担を感じると思います。
 
家族信託を検討する年代は、託す側(親)は70歳80歳代、託される側(子)は40代後半~60歳代です。子はまだ現役でバリバリ働いていたりするので、仕事や日常生活と親の財産管理を両立しなければなりません。
 
さらに、託す財産の種類や管理処分の内容によっては負担に感じ大変になることがあります。
 
ただ単に実家の管理だけであれば、家の敷地や室内の清掃、固定資産税の支払いなどで済み、特別な何かをするわけではないため大きな負担ではないと思います。
 
しかし、実家の売却/賃貸/建替え/、アパート経営など財産管理処分のイベントや第三者が関与するような、これまで経験したことがないことがあると「何をどのように進めたら良いのか」「誰に相談したら良いのか」と悩んだり、財産管理のために時間を割くことになります。
 
そこで、どうしたら子の負担が軽減できるのかを考える必要があります。
 
 

解決策の例
1)子がやる事を明確にしておく
・親が子に対し、現預金の使途やアパート入居者や管理会社への対応などの財産管理方法について迷わないように教えていく
 
・財産の管理や処分に関するTODOリストを作成し、子に伝える
 
2)子がやる事を極力減らす
・現預金や実家管理など財産管理の負担が少ない財産を託す。
例)アパートを管理、経営することが、子にとって困難なことであれば処分し、託しやすい資産に組み換えることも検討。
 
・財産管理の実務を専門家に任せる。子はその意思決定だけすればよい環境づくり。
例)アパート管理を自己管理から管理会社等のプロに託することで負担減となる。

 
 
この2点を用意しておくだけでも子の負担が大分減ります。子に負担がかかるのは当然と捉えて、この1)2)を行うようにしてみるとよいでしょう。
 
 

 ⒉ 託した財産が減ってしまうのではないか

そうですね、財産が減ってしまう可能性はあると思います。
 
親の財産を管理した経験がない子が何の準備もないまま行えばそうなるかもしれません。
 
ただ、子の経験云々以上に財産が減る可能性があるのは、「親が何の対策も準備もせず、認知症等で意思判断能力が喪失し、財産が凍結(契約行為ができない)した」ときです。
 
家族信託で財産凍結を防ぎ、財産を減らさないために、親がしっかりと財産の管理について準備することが肝要なのです。
 

そして、財産価値を上げるために土台となる資産の現状分析をして財産価値向上のための環境を整備していきましょう。
 

解決策の例(不動産の場合)
1)現状分析
・土地建物の書類、時価や評価額、問題点とその解決方法が分かっている
・意思判断能力が喪失した場合の経済的リスクを把握している
 
2)財産価値向上のための環境
・資産価値向上のための資産対策案ができていて、TODOリストがある
・専門家リストがあり、誰に何を相談したらよいか明確になっている

 
 
これらを準備することで、やる事が明確になっているので意思決定しやすく、子が積極的に財産管理へ取り組みする環境を作ることができます。
 
 
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 まとめ

  

・家族信託をすると、親の財産管理という仕事が増えるので子の負担になる。
 
・子の負担軽減のために、財産管理方法を親から子へきちんと伝承していくこと、子がやることを整理し極力減らしていくことが大事。
 
・家族信託で財産が減ってしまう可能性も少なからずある。回避するために保持している資産の現状分析をし、財産価値向上のための環境を整備する必要がある。

 
家族信託をすることで、認知症などの意思判断能力喪失による資産凍結リスクの防止になります。しかし、現実問題として「子に託せるのか心配」という気持ちが家族信託組成の大きな壁となることがあり、専門家に相談できず断念してしまうご家庭もいると思います。
 
私はこのような心配事の多くは、専門家の力を借りることで解決できると考えています。子に財産を託すことで不安になるのは当然ですから、こんなことを相談しても良いのだろうかと思わず、いつでも家族信託の専門家に相談してみてください。
 
 

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もしあなた(親)が認知症になってしまったら、現預金の引き出しや、実家を売却するなどの行為が自由にできなくなります。
例えば、親の預金口座での生活費の管理や老人ホームへの入所金を確保するため不動産を売却しようと思ってもできないなど、計画していた今後の生活に支障がでてしまうのです。
 
このような考えをお持ちの方は注意が必要です!
 
・親が元気なうちに財産の話を切り出すことができない
・我が家に限って揉めることなんて絶対にない。
・何もしなくても問題が起きてからその時対処すればいいのでは?
・親から預金通帳と銀行印、キャッシュカードを預かっているので問題ない
 
もし、このような考えをお持ちでしたら、今すぐその考えを見直してください。
 
何も対策をとらないで問題が生じてしまった人の相談を多数受ける度に、事前にその対策方法を教えてほしかったとのお客様の声を何度も聞いてきました。
 
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家族で財産を管理する「家族信託」という対策方法をこの機会にぜひ知ってほしいと思います。
 
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・実家や空き家、アパートなどの実例から家族信託を知る
・家族信託で財産管理に成功する家族/失敗する家族

 

この記事の監修
プロサーチ株式会社 代表取締役 松尾 企晴(まつお きはる)

20歳のとき母方の祖父母を火事で亡くし、祖父祖母の相続では兄妹間の争族に発展。『またいつか』ではなく『すぐにでも』行動しなければならないことや、どれだけ仲の良い兄妹でも揉めることを痛感。会社の事業理念に『家族の物語をつむぐ』を掲げ、不動産等のモノだけではなく、親や子に対する想いや思い出などのコトも含め、家族が織りなしてきた物語(モノやコト)を親から子へと継承していくことこそが【真の相続】と考え、不動産相続のプロとして、お客様の気持ちを聴き、寄り添う姿に多くの顧客から評価を得ている。
現在は全国から寄せられる相続に関する相談の解決に尽力しながら、家族信託の提案や、相続問題解決のヒントをメルマガ・セミナーなどで情報を発信している。

 

 

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